リノベーション・リフォームが本格的に求められる時代へ
― 新築減少時代に工務店が生き残るために必要な視点 ―
近年、福岡においても住宅業界を取り巻く環境は大きく変化しています。
特に新築住宅の着工棟数の減少は、もはや一時的な現象ではなく、構造的な問題として多くの工務店が直面しています。
人口動態の変化、建築資材価格の高騰、土地価格の上昇、金利動向など、複数の要因が重なり合い、「新築を建て続けることで経営が安定する時代」は確実に終わりを迎えつつあります。というか終わりました。
先日、WEB関係者、建材・材木業者、工務店など、異業種の社長の方々と食事をご一緒する機会がありました。
話題は、リノベーション・リフォーム、新築、集客、断熱・調湿、マーケティング、売り方、営業方法など多岐にわたり、時間が経つのを忘れるほどでした。
その中で特に印象的だったのが、
「新築の建築棟数減少は想像以上に深刻だ」
という共通認識です。
新築からリノベーションへ ― しかし簡単ではない現実
福岡でも、新築棟数の減少を受けて
リノベーション・リフォームへ舵を切る工務店が増えています。
しかし、新築とリノベーションでは
粗利の考え方、利益構造、工期管理、リスクの捉え方がまったく異なります。
これまで年間40棟、50棟と新築を安定的に供給してきた工務店ほど、
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新築と同じ感覚で見積りをしてしまう
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工数が読み切れず、利益が残らない
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現場対応力が追いつかない
といった理由で、苦戦しているケースも少なくありません。
「とりあえずリノベーションをやれば何とかなる」
その考えは、福岡の住宅市場では通用しない。
福岡で今後、本当に必要とされるのは「リノベーション対応力」
リノベーション・リフォームの現場では、
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既存建物の状態を正確に読み取る力
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想定外への柔軟な判断力
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新築以上に繊細な施工精度
が求められます。
設計力だけでなく、現場力・職人力がそのまま品質と満足度に直結します。
先日の会食前、ルーティンである終礼の時間、社員大工が
R形状の木下地造作に挑戦し、無事に成功したと嬉しそうに報告してくれました。
「うまく出来た」という感覚があり満足感もある状態です。
そして非常に印象的な言葉で
「大工の技術向上には、終わりも終点もないと感じました」
その言葉から、単なる作業の成功ではなく、
職人としての意識の変化と成長を感じました。
これからの福岡では、
リノベーションができる大工、リフォームに強い職人の存在価値は、ますます高まっていくでしょう。
学び、行動し続ける姿勢 ― 二宮金次郎に学ぶ
終礼MTの話の中で、二宮金次郎の銅像の話をしました。
働きながら本を読み学び、学びながら働く姿。
あれは単なる勤勉さの象徴ではありません。
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学びと行動
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今と未来
この二つを同時に進める 「二項動態」 の姿そのものです。
手にしている書物は、四書の入門編とも言われる
『大学』 であると伝えられています。
住宅づくりも同じです。
知識だけでも、行動だけでも不十分。
学び、行動し、また学ぶ。
その繰り返しが、技術と人を育てます。
「慮りて后良く得」――リノベ リフォーム現場で大切にしている教え
先輩大工から、何度も教えられてきた言葉があります。
「大工工事の下地は、
次に作業するクロス屋のことまで考えて施工するものだ」
これは単なる段取りの話ではありません。
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次の職人が仕事しやすいか
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仕上がりが美しくなるか
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将来、メンテナンスしやすいか
そこまで考える姿勢こそが、
「慮りて后良く得」 という教えです。
福岡で長く信頼されるリノベーション・リフォーム工事は、
こうした目に見えない配慮の積み重ねによって成り立っています。
リノベーション・リフォームは「技術」だけでは成り立たない
リノベーションやリフォームは、
単に古い建物を新しくする工事ではありません。
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住まい手のこれからの暮らしを想像する力
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建物の過去と未来をつなぐ視点
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人として、職人としての在り方
これらすべてが問われます。
福岡でリノベーション・リフォーム工、営業施工管理のキャリアを本気で考えるなら、
技術力と同時に、学び続ける姿勢・行動し続ける覚悟が必要です。
私たちは、
この街・福岡で、
長く安心して暮らせる住まいを残すために、
これからも学び、行動し続けます。


